道徳と信心はどう違うのか
2020年06月21日
自分でタイトルを決めておきながら、なかなか難しいタイトルです。。
道徳というと、良い行いとか、人としての道ですかねえ。悪いことではありません。信心している以上、道徳を否定するものではありません。しかし、それでは浅い。信心というか仏法は三世(過去・現在・未来)を見通すといわれています。過去があり、現在があり、未来がある。今だけを論じているわけではありません。今の自分がこういう境涯なのは過去に原因があり、その結果が今の自分だ。そうすると未来の自分のためには今その原因を積む必要がある。また、自分だけでなく他者との関係もある。そのように世の中を見ていきます。
世の中の人すべてが道徳を守ったら世の中は良くなるのでしょうか。良くはなるでしょうが、過去の原因が今の自分という結果だと覚悟を持たなければ、病気にかかったら道徳ではなんの力もないでしょう。
このように生老病死は四苦とよばれていますが、道徳で解決できるものではありません。日常生活において、困ったことが起きても腹を決めて解決策を模索するのが仏法です。単純に信心したら病気が治るというものではありません。
生老病死が襲ってきても、それを乗り越える力を与えてくれるのが信心です。