生命は
2021年06月20日
生命は 吉野弘
生命は
自分自身だけでは完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする
〜中略〜
私も あるとき
誰かのための虻だったろう
あなたも あるとき
私のための風だったかもしれない
ーーーーーーーーーー
法華ごころP212には、大乗精神とは化他行、慈悲の心だと書かれています。それも、博愛主義や、してやっているというものではなく、自分は一切衆生や仏祖三宝に生かされているんだという感謝が前提にある。化他行や利他行は受けた恩に対する報恩行なんだと。
地球の裏側の会ったことのない、名前も知らない人のおかげで今の自分はある。そう思えるようになったら上記の詩はもっと味わい深く感じることでしょう。その恩をどう報じていくか。難しく考えなくても、存在していること自体が報じていることかもしれません。頭をひねって考えてもいいけど。。
どちらにしても、その存在に感謝しつつ。