熱原の法華講衆
2021年10月31日
熱原の法華講衆は、聖人等御返事に「彼等御勘気を蒙るの時・南無妙法蓮華経・南無妙法蓮華経と唱え奉ると云云」とあるように、首を切られるときに誰を恨むことなく南無妙法蓮華経と唱えた。これは、上野殿御返事(竜門御書)にあるように「願くは此の功徳を以て普く一切に及ぼし我等と衆生と皆共に仏道を成ぜん」という南無妙法蓮華経です。
上野殿御返事(竜門御書)の最後に、上野賢人とあるので上野殿に感謝していると考えていましたが「あつわらの事の・ありがたさ」とは、上野殿の熱原法難の際の働きっぷりではなく、上記の熱原の法華講衆が首を切られるときでも南無妙法蓮華経と誰を恨むことなくお題目を唱えたことではないでしょうか。宗祖はそう受け止めたはずです。
そう考えると、熱原の法華講衆の唱えた題目=戒壇の本尊(弘安二年十月十二日 ?建立)と、すんなり連絡がつくように思います。
上野賢人殿御返事此れはあつわらの事の・ありがたさに申す御返事なり。